Prepare for Qt Build on Windows 10 (Part 2: LLVM/Clang)

Introduction

本稿では、Windows 10 において、LLVM/Clangのインストールと設定について、以下の通り述べます。

• LLVM/Clangについて、ひとこと。
• LLVM Overview
• LLVM Installation

それでは、参りましょう。

LLVM/Clangについて、ひとこと。

QDoc (Qt Documentation機能)はClangを使用します。また、Clangはthe LLVM Compiler Infrastructure Projectの一機能であるため、QDocが機能するためには、LLVMのインストール(LLVM/Clang 8.0.0 or later)が必要となります。

LLVM Overview

LLVM Projectはモジュラーとコンパイラー機能の集合体です。これらの機能はtool/library/header fileからobject fileを作成します。主な機能は以下の通り。

• The LLVM Core libraries
• Clang (この機能を使用します。)
• The LLDB project
• The libc++ and libc++ ABI projects
• The compiler-rt project
• The MLIR subproject
• The OpenMP subproject
• The polly project
• The libclc project
• The klee project
• The LLD project

LLVM Installation

先ず、GitからLLVMソースコードをダウンロードします。クローン元は

https://github.com/llvm/llvm-project.git

で、クローン先のフォルダーは、予め決めておきます。

e.g. E:\LLVM_Clang\llvm-project

ダウンロード出来た処で、「x64 Native Tools Command Prompt」を起動して、Visual C++のコマンドプロンプトを開きます。

ダウンロード先のフォルダーに移動し、buildフォルダーを作成して、そこに移動します。

e.g. @prompt> e:; cd LLVM_Clang\llvm-project; mkdir build; cd build

ここで、cmakeコマンドを使って、buildファイルを作成します。（注意：ここではVisual C++を使用しています。）

e.g. @prompt> cmake -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release -DLLVM_ENABLE_RTTI=ON -DLLVM_ENABLE_PROJECTS="clang;clang-tools-extra" -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=e:\LLVM_Clang\llvm-project\build -Thost=x64 ..\llvm

上記コマンドのOPTIONは以下の通りです。

-DCMAKE_BUILD_TYPE=Release
-DLLVM_ENABLE_RTTI=ON
-DLLVM_ENABLE_PROJECTS="clang;clang-tools-extra"
-DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<installation location>
-Thost=x64

buildファイル作成が完了した処で、LLVMをbuild & installします。

e.g. @prompt> cmake --build . --target install

buildが完了すれば、終了です。

LLVM build完了後は、環境変数の設定も忘れずに行いましょう。

e.g. %LLVM_INSTALL_DIR%=E:\LLVM_Clang\llvm-project\build,
     (set_environment) -> %LLVM_INSTALL_DIR%\bin, %LLVM_INSTALL_DIR%\lib

Conclusion

如何でしたか。本稿ではQtをインストールする上での必須プログラム「LLVM/Clang」を紹介し、インストール手順を列記しました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。